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平成27年相続税改正のポイント①

平成27年から相続税が大きく改正されています。
相続を考える上で非常に重要な改正ですので、
ポイントを簡潔にご紹介させて頂きます。
本日は4つのポイントのうち2つご紹介させていただきます。

ポイント① 基礎控除の減額
基礎控除の金額が下記のように60%に減額されました。

改正前 5,000万円+(1,000万円×法定相続人の数)
             
改正後 3,000万円+(600万円×法定相続人の数)

相続税は、被相続人の財産額から上記の基礎控除を差し引いて計算するのですが、
財産額が基礎控除よりも少ない方は相続税がかかりませんでした。
ところがこの改正により相続税の申告が必要な人がかなり増えるといわれています。
また、相続税自体も増額になります。

例えば、父親が死亡し、相続人が母親と子供2人の計3人とします。
この場合の基礎控除は、改正前であれば 5,000万円+(1,000万円×3人)=8,000万円ですが、
改正後は 3,000万円+(600万円×3人)=4,800万円 にまで減少します。
仮にこの父親の財産が8,000万円であれば、改正前は相続税の申告は必要ありませんが、
改正後は約350万円(配偶者税額軽減適用前)の相続税額となります。

ここでいう「法定相続人の数」とは、通常は相続人と同じと考えて頂ければいいのですが、
養子がおられる場合は少し変わってきます。
養子についての詳細はまた後日ご紹介いたしますが、基本的には1人までしか法定相続人の数に含まれません。

ポイント② 税率の改正
税率の区分が6段階から8段階へ変更され、最高税率も50%から55%へ引き上げられました。
税率表はこちら↓
http://www.nta.go.jp/taxanswer/sozoku/4155.htm


上記の改正は相続税の増税改正です。
①の基礎控除改正により、今まで相続税の申告の必要なかった方まで相続税の対象となります。
一部の都市圏では住宅地の価額が上昇傾向にある地域もあるため、
自宅と多少の金融資産だけでも十分に相続税の対象となりえます。
「相続税=金持ち」という考え方はもう古いものになってしまいました。

また②の税率の改正は、財産額が数億円の場合に影響するものとなっています。
今後もこのような富裕層をターゲットとした改正は増えてくるものと思われます。

相続の対策を考えられるうえで是非参考にしてください。

2015/3/30